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成分マスタ臨床証明レベル: 4

ケルセチン(Quercetin)

タマネギの皮やリンゴなどに含まれる代表的なポリフェノール(フラボノイド)です。従来は抗酸化成分として知られていましたが、2015年にメイヨークリニックの研究チームによって「世界初のセノリティクス(老化細胞除去薬)」として発見され、抗老化の歴史に名を刻みました。単独よりも、白血病治療薬であるダサチニブ(Dasatinib)と併用する「D+Q療法」として使用されることが多く、人間を対象とした複数の臨床試験で実際に体内の老化細胞を減少させることが証明されています。

食品からの摂取目安とサプリ的補足
摂取難易度:中〜高

ケルセチンはタマネギに多く含まれており、日常の食事からも少量は摂取可能です。ただし、セノリティクスとしての強力な効果を期待する場合、数百mg単位のまとまった摂取が必要となるため、サプリメントやリポソーム化された吸収率の高い形態(フィトソーム等)での摂取が推奨されます。

Target Hallmarks
🧬ゲノム不安定性
テロメア短縮
🎛️エピジェネティクス変化
🧩タンパク質恒常性の喪失
🔄マクロオートファジーの機能低下
🍽️栄養センシングの異常
🔋ミトコンドリア機能障害
🧟細胞老化
🌱幹細胞の枯渇
📡細胞間コミュニケーションの異常
🔥慢性炎症
🦠ディスバイオーシス(腸内細菌叢の乱れ)

作用機序(メカニズム)

ケルセチンの最大の価値は、他のセノリティクス薬(ダサチニブ等)と組み合わせることで発揮される「広範な老化細胞の除去(D+Q療法)」にあります。 1. ダサチニブとの相乗効果(D+Q療法)論文 老化細胞が生き延びるための防御システム(SCAPs)には複数の経路があります。ダサチニブがEphrin依存性経路を阻害するのに対し、ケルセチンはPI3K/AKT経路やHIF-1αなどを阻害します。この2つを併用(D+Q)することで、脂肪細胞、内皮細胞など多様な組織の老化細胞を効率的に除去できることが2015年に発見されました論文。 2. 人間での本格的な臨床試験への移行(アルツハイマー病など)論文論文 D+Q療法は人間での臨床試験が最も進んでいるセノリティクスです。糖尿病性腎臓病の患者で実際に老化細胞が減少したという2019年の歴史的発見論文に続き、2023年にはNature Medicine誌にて「軽度アルツハイマー病患者」に対するフェーズ1試験の結果が発表され、D+Qが脳内に到達しSASP因子やアミロイドβ関連マーカーを変化させることが世界で初めて証明されました論文

科学的根拠(エビデンス・論文等)

細胞実験(In vitro)Aging Cell

The Achilles' heel of senescent cells: from transcriptome to senolytic drugs

📌 概要:ケルセチン単体では内皮細胞の老化を防ぎ、ダサチニブとの併用(D+Q)によって広範な老化細胞の除去が可能になる世界初のセノリティクス療法を発見。

2015-08-01 発表論文を読む
人間での臨床試験EBioMedicine

Senolytics decrease senescent cells in humans: Preliminary report from a clinical trial of Dasatinib plus Quercetin in individuals with diabetic kidney disease

📌 概要:人間の患者に対してダサチニブとケルセチン(D+Q)を投与した結果、わずか11日間で脂肪組織中の老化細胞が有意に減少することを実証した。

2019-09-01 発表論文を読む
人間での臨床試験EBioMedicine

Senolytics in idiopathic pulmonary fibrosis: Results from a first-in-human, open-label, pilot study.

📌 概要:特発性肺線維症(IPF)の患者に対する世界初のセノリティクス(D+Q)臨床試験。歩行距離や身体機能の有意な改善が確認された。

2019-02-01 発表論文を読む
人間での臨床試験Nature Medicine

Senolytic therapy in mild Alzheimer's disease: a phase 1 feasibility trial.

📌 概要:軽度アルツハイマー病患者に対するD+Qの世界初のフェーズ1試験。薬剤が血液脳関門(BBB)を通過して脳内に到達し、脳脊髄液中のSASP因子やアミロイドβ関連バイオマーカーを実際に変化させることを証明した。

2023-10-01 発表論文を読む
人間での臨床試験EBioMedicine

Senolytics dasatinib and quercetin in idiopathic pulmonary fibrosis: results of a phase I, single-blind, single-center, randomized, placebo-controlled pilot trial on feasibility and tolerability.

📌 概要:特発性肺線維症(IPF)患者に対するプラセボ対照フェーズ1試験。2019年のパイロット試験をさらに厳密にしたもので、D+Q療法の高い安全性(忍容性)が確認され、本格的なフェーズ2への道を開いた。

2023-04-01 発表論文を読む

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