クライオニクス論 ”人体の冷凍保存について-コールドスリープー”

こんばんはyutaです。
今回は、本ブログのコメントで紹介していただいたクライオニクス論を読んだ感想を述べたいと思います。
ちょうど1年前の今頃にもクライオニクスについての記事を書いていたのですが、この本を読んだあとだと、なんとも的外れなことを書いていたなあという印象です。
クライオニクスで重要と考えられる記憶の保護について全く見解が述べられていない…
まんがでわかるクライオニクス論では『脱DNAプロジェクト』なるものを掲げております。ざっくり言うと、我々が種〔DNA〕の存続のために存在するという、従来のDNAを中心とした生命観から脱却し、寿命を克服し我々自身も永遠に存続しようというプロジェクトです。
その寿命克服の手段の一つとして水溶液系での実用的クライオニクスを戦略目標として掲げています。
この水溶液系とはなんぞやと言うと…
現在米国をはじめとした諸外国でクライオニクスの主流となっている超急速ガラス化法や、緩慢凍結法では凍結保護剤として脳神経に毒性のある(記憶の形成に重要と考えられているシナプスなどの脂質構造を破壊してしまう)有機溶媒を使用しています。
これらの方法でクライオニクスを行なったとしても、記憶を蘇生できる可能性は限りなくゼロに近いと考えられます。
本書では、その問題を解決するために有機溶媒を極力使わない、“水溶液系”でのクライオニクスを提言されています。
具体的には過酷な環境で生存可能な生物を模倣する手法(本書ではユスリカを模倣した常温ガラス化)と緩慢凍結法を改良した手法(まだ開発されてない)を組み合わせたバイオミメティッククライオニクスの開発を目指されているようです。
実際にどのような研究をされているかなどはまだ調べておりませんので、プロジェクトの清水怜信氏と橋井明広氏に関してはこれから調べていきたいです。
著作内で、我々のプロジェクトに参加しないかというような呼びかけがありますので、お話だけでも伺いに行きたいところです
まんがでわかるクライオニクス論は、まんがをまじえているため本当にとっつきやすく、化学的な詳細も書ける範囲で沢山書いてあります。クライオニクスに興味がある方だけでなく、細胞レベルでの凍結などの勉強を始められる方などにも是非オススメしたい良書です!
神戸のケーニヒスクローネ本店よりお送りしました
この記事は、旧ブログ『私たちは死なない』(Ameba)からの移行記事です。