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Ingredient · 成分マスタ

ナイアシンアミド(NAM)

HumanLv 3/Animal/MechLv 3

ビタミンB3の一種であり、NMNやNRと同じく体内でNAD+を作り出す前駆体です。最大の特徴は「圧倒的な安価さ」と、美容液などにも使われる「肌への高い有効性」です。よく似た名前の「ナイアシン(ニコチン酸)」を大量摂取した際に起こる、皮膚が赤く熱くなる「ナイアシンフラッシュ」という強烈な副作用が、このナイアシンアミド(NAM)では一切起こらないという大きなメリットがあります。ただし、安価なNAD+ブースターとして優れている一方で、高用量(1日1000mg以上など)を摂取しすぎると、逆に長寿遺伝子[サーチュイン]の働きを阻害してしまうという生化学的な罠があるため、長寿目的での大量摂取には知識が必要な成分です。

Target Hallmarks

01ゲノム不安定性
02テロメア短縮
03エピジェネティクス変化
04タンパク質恒常性の喪失
05マクロオートファジーの機能低下
06栄養センシングの異常
07ミトコンドリア機能障害
08細胞老化
09幹細胞の枯渇
10細胞間コミュニケーションの異常
11慢性炎症
12ディスバイオーシス(腸内細菌叢の乱れ)

Food — 食品からの摂取可否

食品から摂れるか

食事+α

レバー・肉・魚・豆類に豊富。一般的な食事で1日10-30mgは摂取可能だが、高用量(500mg+)を狙うならサプリ

主な食材 / 1食目安 → 含有量

  • 01
    鶏レバー100g約12mg★ TOP
  • 02
    マグロ・カツオ100g約15-20mg
  • 03
    鶏むね肉100g約12mg
  • 04
    落花生30g約5mg

臨床用量

500-3000mg/日 (NAD+前駆体としての高用量)

サプリ推奨量

500-1000mg/日 (NMN/NRより安価で広く流通)

結論

ナイアシンアミドはNAD+前駆体だがNMN/NRより安価。高用量(500mg+)は食事だけでは不可能だがサプリで容易に補給可能。フラッシュ(顔の紅潮)も起こさない。

Mechanism

作用機序(メカニズム)

細胞内で「サルベージ経路」というリサイクル工場を通じてNAD+に変換されます。皮膚ガンの予防効果が人間での大規模な臨床試験で証明されている1ほか、関節炎の改善や皮膚のバリア機能強化など、多岐にわたる医療効果が確認されています。

しかし、体内でNAD+が消費された後に発生する「老廃物」もまたナイアシンアミドであるため、これを大量に外部から摂取しすぎると、細胞が「もうNAD+は十分に消費された(活動を止めろ)」と勘違いし、SIRT1などの長寿酵素の活動に強力なブレーキをかけてしまうことが分かっています2。そのため、デビッド・シンクレア教授らは長寿目的でのNAD+補給には、ナイアシンアミドではなくNMNやNRを推奨しています。

食品からの摂取目安とサプリの必要性(難易度:中)

肉類、魚類、豆類などに豊富に含まれており、通常の「ペラグラ(ビタミンB3欠乏症)」を防ぐという目的であれば、食品からの摂取で十分です。

しかし、「加齢で低下するNAD+を若者レベルに引き上げる(アンチエイジング)」という目的においては、食品からの摂取だけでは不十分です。その最大の理由は、年齢とともにナイアシンアミドをNAD+に変換する酵素(NAMPT)自体の働きが衰えてしまうからです。つまり、食品からどれだけナイアシンアミドを摂っても、老化によって変換工場が老朽化しているため、結局NAD+は作られずにダブつき、逆にサーチュインを阻害してしまう「ネガティブ・フィードバック」の罠に陥ります。

これが、衰えた工場(NAMPT)をバイパスして直接NAD+になる「NMN」や「NR」が重宝される決定的な理由です。