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Ingredient · 成分マスタ

ダサチニブ(Dasatinib)

HumanLv 3/Animal/MechLv 4

本来は慢性骨髄性白血病(CML)の治療に用いられるチロシンキナーゼ阻害薬(分子標的薬)。Zhu 2015 Aging Cellで、ケルセチンと併用する「D+Q療法」が世界初のセノリティクス(老化細胞除去療法)として発見され、抗老化研究の歴史を変えました1

Hickson 2019(糖尿病腎症)2、Nambiar 2023(IPF プラセボ対照Phase 1)4、Gonzales 2023(軽度アルツハイマー病Phase 1)3とヒト臨床試験が最も進んでいるセノリティクスです。ただしダサチニブ自体は処方薬で副作用(血小板減少・浮腫・心毒性等)もあり、アンチエイジング目的の処方は日本では困難。Mayo Clinic等の正式な臨床試験参加が現実的な使用ルート。

Target Hallmarks

01ゲノム不安定性
02テロメア短縮
03エピジェネティクス変化
04タンパク質恒常性の喪失
05マクロオートファジーの機能低下
06栄養センシングの異常
07ミトコンドリア機能障害
08細胞老化
09幹細胞の枯渇
10細胞間コミュニケーションの異常
11慢性炎症
12ディスバイオーシス(腸内細菌叢の乱れ)

Food — 食品からの摂取可否

食品から摂れるか

食事ではほぼ不可能

完全な処方箋医薬品(抗がん剤)。食品・サプリ・OTCいずれにも含まれず、医師処方が必須

主な食材 / 1食目安 → 含有量

  • 01
    処方薬(スプリセル®等)医師処方抗がん剤として承認★ TOP

臨床用量

100mg/日 × 月2-3日 (D+Q療法、Hickson 2019・Gonzales 2023 等の臨床試験用量)

サプリ推奨量

一般的なサプリでは入手不可。アンチエイジング目的の処方は日本では困難

結論

ダサチニブは慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬であり、副作用(血小板減少・浮腫・心毒性等)のリスクがあるため必ず医師管理下で使用。アンチエイジング目的での個人使用は推奨されず、米国Mayo Clinic等の正式な臨床試験への参加が現実的な選択肢。ケルセチン単独使用または、より安全なフィセチン(Yousefzadeh 2018)が代替候補。

Mechanism

作用機序(メカニズム)

ダサチニブ単独での抗老化効果というよりは、D+Q(ダサチニブ+ケルセチン)の相乗効果による「広範囲な老化細胞の除去」が最大のメカニズムです。

1. SCAPs(老化細胞抗アポトーシス経路)の阻害1 老化細胞は、自身が死なないために特定の生存経路(SCAPs)を活性化させています。Zhu 2015 Aging Cellで、ダサチニブが「Ephrin(エフリン)依存性受容体チロシンキナーゼ」等の生存経路を強力に遮断することが示されました1。ダサチニブ単独では全ての老化細胞を殺せないため、PI3K/AKT経路を遮断するケルセチンと併用(D+Q)することで、多様な組織のゾンビ細胞を一掃することが可能になります。

2. ヒトでの老化細胞減少を初実証2 Hickson 2019 EBioMedicineで、糖尿病性腎症患者にD+Qを3日間連続投与しただけで、わずか11日後に脂肪組織の老化細胞マーカー(p16・p21)が有意に減少し、血中SASP因子も低下することが世界で初めてヒトで証明されました2

3. アルツハイマー病への応用 — 血液脳関門通過の確認3 Gonzales 2023 Nature MedicineのPhase 1試験で、D+Qが血液脳関門(BBB)を通過して脳内に到達し、軽度アルツハイマー病患者の脳脊髄液中のSASP因子・アミロイドβ関連バイオマーカーを変化させることが世界で初めて確認されました3。神経変性疾患へのセノリティクス応用の重要なマイルストーン。

4. 特発性肺線維症(IPF)へのプラセボ対照Phase 14 Nambiar 2023 EBioMedicineで、IPF患者へのD+Q療法のプラセボ対照Phase 1試験が実施され、安全性・忍容性が確認されました4。Justice 2019のパイロット試験を発展させた厳密な試験。

5. アンチエイジング目的の処方は困難 ダサチニブはCML治療薬(スプリセル®等)で、副作用(血小板減少・浮腫・胸水・心毒性等)があるため、アンチエイジング目的での処方は日本では現実的に困難。Mayo Clinic等の正式な臨床試験への参加が現実的なアクセス手段。サプリ的に「自宅でD+Q療法」を試みるのは推奨されません。代替として、より安全なフィセチン(Yousefzadeh 2018で天然セノリティクスとして同定)が研究されています。

Evidence

科学的根拠(エビデンス・論文等)

1細胞実験(In vitro)Aging Cell

The Achilles' heel of senescent cells: from transcriptome to senolytic drugs

概要ケルセチン単体では内皮細胞の老化を防ぎ、ダサチニブとの併用(D+Q)によって広範な老化細胞の除去が可能になる世界初のセノリティクス療法を発見。

2015-08-01 発表論文を読む
2人間での臨床試験EBioMedicine

Senolytics decrease senescent cells in humans: Preliminary report from a clinical trial of Dasatinib plus Quercetin in individuals with diabetic kidney disease

概要人間の患者に対してダサチニブとケルセチン(D+Q)を投与した結果、わずか11日間で脂肪組織中の老化細胞が有意に減少することを実証した。

2019-09-01 発表論文を読む
3人間での臨床試験Nature Medicine

Senolytic therapy in mild Alzheimer's disease: a phase 1 feasibility trial.

概要軽度アルツハイマー病患者に対するD+Qの世界初のフェーズ1試験。薬剤が血液脳関門(BBB)を通過して脳内に到達し、脳脊髄液中のSASP因子やアミロイドβ関連バイオマーカーを実際に変化させることを証明した。

2023-10-01 発表論文を読む
4人間での臨床試験EBioMedicine

Senolytics dasatinib and quercetin in idiopathic pulmonary fibrosis: results of a phase I, single-blind, single-center, randomized, placebo-controlled pilot trial on feasibility and tolerability.

概要特発性肺線維症(IPF)患者に対するプラセボ対照フェーズ1試験。2019年のパイロット試験をさらに厳密にしたもので、D+Q療法の高い安全性(忍容性)が確認され、本格的なフェーズ2への道を開いた。

2023-04-01 発表論文を読む

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Prescription · 処方箋医薬品

処方箋医薬品のため一般販売はありません

この成分は医師の処方が必要な医薬品です。アンチエイジング目的での使用には、専門医(内分泌科・抗加齢医学会認定医等)への相談、もしくは正式な臨床試験への参加が必要です。サプリメント感覚での自己判断使用は推奨されません。