フィセチン(Fisetin)
イチゴやリンゴなどに含まれるフラボノイドであり、現在最も有望視されている天然のセノリティクス加齢により体内に蓄積し、周囲に炎症性物質を撒き散らす「老化細胞(ゾンビ細胞)」を選択的に死滅・除去する薬効群。(老化細胞除去薬)の一つです。 【2023年 ITP試験(寿命試験)の厳しい結果】 メイヨークリニックなどの初期研究で「強力な老化細胞の除去効果」が確認され、長寿界隈で大流行したフィセチンですが、2023年に発表されたアメリカ国立老化研究所(NIA)の厳格な「ITP(介入試験プログラム)」において、マウスの寿命(中央値および最大値)を延ばす効果は確認されませんでした(寿命延長の失敗)。 細胞レベルでの老化細胞クリアランス効果は事実としてあるものの、ITPの厳格な環境下では「単体で寿命そのものを延ばす魔法の薬にはならなかった」という厳しい現実が示されています。 【パルス投与(ヒット&ラン方式)とヒトRCTの現在地】 ITPの結果も踏まえ、現在界隈で議論されているのが「パルス投与(数ヶ月に1回、数日間だけ超高用量を連続摂取する手法)」です。これはメイヨークリニックが考案したプロトコルで、毎日飲む副作用を避けつつ老化細胞だけを叩く合理的な手法とされています。 現在、メイヨークリニックはこのパルス投与を用いて、人間を対象とした複数の第2相臨床試験(RCT)を進行中ですが、現時点において「人間で明確に若返った」とする最終的な有効性データはまだ論文として正式に発表されていません。 研究者自身も、「正式な結果が出るまでは、一般の人が自己判断でメガドーズ(超高用量)のパルス投与を行うべきではない」と強い警告を発しており、人間での有効性は未だ検証待ちの段階です。
フィセチンはイチゴに最も多く含まれていますが、臨床試験レベルの有効量(1日数百mg〜1000mg前後)を得るには、毎日数十パックのイチゴを食べる必要があり非現実的です。アンチエイジング目的の場合、サプリメントからの摂取が必須となります。
作用機序(メカニズム)
科学的根拠(エビデンス・論文等)
Fisetin is a senotherapeutic that extends health and lifespan
📌 概要:多数のフラボノイドの中でフィセチンが最も強力なセノリティクス(老化細胞除去)活性を持ち、マウスの健康寿命と総寿命を有意に延長することを確認した。
Senolytics reduce coronavirus-related mortality in old mice.
📌 概要:フィセチンを含むセノリティクスで老齢マウスの老化細胞を事前に除去すると、ウイルス感染時の過剰な炎症反応(サイトカインストーム)が抑えられ、死亡率が劇的に低下した。
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